炉・集塵機解体作業
        
        1.事前調査
        
        - 解体工事範囲の大気サンプル採取。DXN類の測定。
 
        - 解体対象各設備内部の空気をサンプル採取。DXN類の測定。
 
        - 残留物調査。各設備内の付着物をサンプル採取。DXN類の測定及び重金属の測定。
 
        
        2.解体範囲の隔離
        
        - 解体工事を行う焼却施設の全体又は解体工事を行う区画の全体を、仮設の壁及び天井により隔離する。但し、煙突全体を覆うことが困難な場合は、作業を行う箇所ごとに隔離する。
        焼却施設が屋内の場合は、開口部を塞ぐ措置を行う。  
        - 隔離された範囲の内部の空気を排気処理設備に設けた排風機により排気する。
 
        - 隔離された範囲と外部への連絡通路にはエヤーシャワーのような洗浄設備や、着替え室等を設置する事。 
 
        
        
        3.DXN暴露防止対策
        
        - プレッシャデマンド型エヤーラインマスクの用意。
 
        - 同上付属機器の用意。
 
        - 化学防護服、手袋、靴の用意。
 
        - 毒ガス対応付全面マスクの用意。
 
        
        4.事前洗浄
        
        - 設備全体を高圧洗浄水で洗浄する。
 
        - 洗浄水の飛散、浸透防止対策を事前に行っておく。 
 
        - 特にコンクリート等で覆われていない場合は充分な強度を有するシート養生を行う。
 
        - 処理汚水は貯留して沈殿させ、上澄み液と固形物に分離して、産業廃棄物として処理する。
        このとき有害廃棄物が処理出来る処理業者に委託する必要があります。  
        
        
        5.本格洗浄
        
        - 設備内部を高圧洗浄水で洗浄する
 
        - 設備内部の洗浄の場合はサンドブラストで洗浄した方が洗浄水の処理負担が軽くなるので、
        いずれの方法で行うかは選択する必要があります。 
        - 電気集塵機の場合は一回の高圧洗浄水での洗浄では済まないので、解体作業と併行して
        3回ぐらいに分けて洗浄すると良いです。 
        - 電極板の汚染がひどい時は超高圧(通常は350kgですが、この場合2000kgを言います。)での洗浄が
        有効と考えられます。 
 
        
        6.解体作業
        
        - 周囲の養生があり、地面の状況などで機械解体はかなり制約を受けるので、
        人手による解体が主流になると思います。 
        - 火気による解体方法が問題になると思いますが、排気に留意して火気による解体を行います。
 
        
        
        7.解体材の扱い
        
        - 汚染のひどい鋼材は再洗浄の必要が生じる場合があるので、再洗浄ピットを事前に用意しとく場合もあります。
 
        - 洗浄された鋼材はそのままスクラップとして処理されます。
 
        - 耐火物等の設備内部から発生する廃棄物は特別管理産業廃棄物として処理致します。
 
        - 建屋等外部の施設は充分洗浄が行われているのを確認して、通常の建設廃棄物として
        処分しても良いと思いますが、事前に重金属等を分析して特別管理廃棄物で無い事を確認した方が、
        問題を未然に防ぐ手段としては有効です。